理系備忘録

理系経験者の雑記帳、書評など

ノーベル賞受賞吉野さんの講演ニュースをみて

一つ印象的だったのが、アカデミックよりもインダストリーの自分にノーベル賞がもらえたことに感謝したいというようなことが語られていた。

また、ノーベル賞よりも欧州発明家賞を意識した発言もされており、今後、社会のための研究、社会を意識した研究をというメッセージがあるのではと思う。

理系でアカデミックを経験してきたが、アカデミックですごい、注目される論文であっても、社会に役立たないといことで否定されるところもあったが、本当に社会で生き残るものを作ろうとすると、アカデミックで論文を書くよりも大変であるのではと思う。

アカデミックの場合、成果が大きくなくても論文数を稼げば、評価されている先生もいるのも考えると、社会で生き残るものを作ることはかなりシビアだなと改めて考えされられる。

アカデミックのは、アカデミックで、科学の神髄を極めるという大きな目標はあるわけである。宇宙の起源、生命の起源、物質の起源などをさぐることは、会社にはできない。これまでアカデミックを経験してきて思うのが、社会を作るインダストリーと科学の知を生み出す、追及するアカデミックのすみわけを明確にすべきではと思う。

日本の論文数が、減少しているといわれているが、特許の数は、中国より少し少ないぐらいである。社会の中でのアカデミックの使命を明確にすべきでもあると考えている。